声も笑顔も歩き方も覚えてるのに

 

まだ喋れないときに抱き抱えてくれたこと

 

バブル崩壊後の父親はたよりなく、母の仕事は増え、忙しくなり構ってくれる時間が減ったことに子供ながらに気づき、泣きながら公園でうったえたこと

 

保育園の参観日にきてくれたとき、口紅が濃かったこと

 

入学式に写真を撮ってくれたこと

 

一緒に寝てくれたこと

 

送迎してくれたこと

 

彼氏を褒めてくれたこと

 

職場に挨拶に来てくれたこと

 

コーヒーを作ってくれたこと

 

全部覚えてる。

 

全部鮮明に覚えてるし、あなたがいたから私は明るかったし、やってこれた

 

 

今は真逆の人間になった

 

 

2年半前に亡くなったなんて

なくなる瞬間もみとったし

葬式も行った

 

 

まだ信じられない